コラム | YOKOと過ごすフランス時間 | バガテル公園 Parc de Bagatelle

Bonjour à tous !

時間が経つのはなんて早いのでしょうか!

先日、初めてのコラムでお約束したあと、今日のテーマの場所に初めて行ったのはいつだったかしら?と考えたのですが、20年あまりが経過していました。

その頃、遊学と称して日本からの逃避を実行していた私は、パリ15区にある私立の語学学校に通いながら久しぶりの学生生活を楽しんでいました。毎朝、わざわざ学校とは逆方向にあるお気に入りのパン屋さんまでバスに乗って行き、クロワッサンかその他のヴィエノワズリをなにかひとつ買って近くの公園のベンチで朝ごはん。


そこで宿題を大慌てで片付けて学校まで移動していました。
当時は今のように日本で美味しいパンと出合える機会が少なかったので、フランスのパンの美味しさは衝撃的でした。
そして、私はパンを買いに来るお客さんたちの様子、とりわけ男性たちがバゲットを2本くらい買い、歩きながら我慢できない!といった様子で端からちぎって食べるのを見るのが大好きでした。

その人たちがどんな家庭に帰ってゆくのかを勝手に想像しながら。。。


そして店員さんとお客さんの会話や注文の仕方から生きたフランス語を学んでいました。
前の人が言ったのを子供みたいに真似して注文してみたり、並んでいる隣の人達と生意気にも世間話をしたり。。。
当時のパリは今より日本人が少なかったので、少し珍しさもあったのでしょうね。
よく声をかけられました。
学校ではとにかく落ちこぼれていましたが、そのおかげで先生たちに気をかけていただき、今でも思い出に残る先生が沢山います。

そんな中で中国系フランス人の女の先生が、ある月曜日に「この週末にバガテルのバラ園に行ってきた」と言って手振り身振りで咲き乱れるバラの美しさ、漂う香りなどを表現されました。
私はすぐに飛んでいきたくなりましたがどうにかその週末まで待ち、バスに乗ってこの美しい庭園を初めて訪れたのでした。

さて、ブローニュの森にあるこの庭園ですが、歴史を遡ると1775年、ルイ16世の弟で派手好きで賭け事や舞踏会などが大好きだったアルトワ伯爵がこの土地を購入し、気まぐれから当時遊び仲間でもあったマリー=アントワネットに「ここに城と庭園を100日以内で整えられるか賭けをしましょう」ともちかけます。


アルトワ伯はお抱え建築家フランソワ・ヨセフ・ベランジェに依頼し、ベランジェは800名もの労働者を雇い64日間でつくり上げることに成功します。


マリー=アントワネットは20歳ですね。
フランス王家に嫁いで5年が経ち、王妃となっていましたがまだ子供には恵まれず、ポリニャック夫人の愛人ヴォードルイユ伯爵、ブザンヴァル男爵をはじめとする遊び好きで陽気な取り巻きに囲まれていたころです。

その後、フランス革命やナポレオン一世、ルイ・フィリップ王の時代を経て1905年にパリ市が買い取り造園家でパリ市緑地計画の責任者であったジャン=クロード・二コラ・フォレスティエがこの庭園内にバラ園を設計しました。

ここでは1200種、10000本ものバラが栽培されていています。

庭園にはバラ園のほかにも小さな池や小川、橋や洞窟、岩、小径が配され、庭を巡りながら景色を観賞できます。
そして、この庭園には写真のとおり孔雀が悠々と歩いています。

 

初めてこの光景を見た時はあまりの美しさにその日の午後の予定を全てとりやめて何時間も孔雀のあとをそーっと?追いかけてしまいました。ほかに目を向けるとリスが木々の間を駆けていたりするこの牧歌的な風景の中、18世紀に繰り広げられた光景に思いを馳せるといつも感激して幸福感に包まれます。

バガテル庭園にはサロン・ド・テやレストランもあるのでランチの後の散策も素敵だと思います。


次回はここからも近い場所にある隠れ家レストランなどお気に入りの場所についてエピソードを交えながらお話しいたしますね。

Belle découverte à vous !

YOKO